回転寿司 sushi boats 2005 5 29
先日、近所の人との会話で、
「将来、回転寿司(ひと皿100円)がなくなるかもしれません」と話したら、
驚いていました。
おそらく、回転寿司のネタは、輸入物だと思います。
そうすると、円が弱くなると、輸入物は、値段が高くなります。
たとえば、海外旅行で、1ドルの「お土産」が売られていたとします。
現在、為替レートは、1ドル107円ぐらいですので、
1ドルの「お土産」は、円に換算すれば、107円となります。
しかし、昔は、1ドル360円だったのです。
ですから、先ほどの「お土産」は、円に換算すれば、360円となってしまいます。
どうして、こんなに、円が強くなったのか。
それは、日本が、優秀な工業製品を作って、貿易で儲けてきたからです。
そういうわけで、優秀な工業製品が作れなくなると、
つまり、優秀な技術者や科学者がいなくなると、
貿易で儲けることはできなくなるでしょう。
そうなると、円は弱くなると思います。
昔のように、1ドル360円に戻ってしまうかもしれません。
今の回転寿司(100円)は、将来、360円寿司になってしまうかもしれません。
今、スーパーで、安売りをしているバナナやパイナップルは、
昔は、高級品だったのです。
最近、若者や子供に、「理数離れ」や「理数嫌い」が広がっていると聞きます。
これでは、将来、バナナやパイナップルが、再び高級品となる日が来るでしょう。
そういうわけで、今のうちに、回転寿司に行っておこうという話になったのです。
近所の人も、私も、回転寿司が好きですから。
豊かさとは true affluence 2004 6 15
子供にとって、物質的な豊かさは、毒となります。
大人は、なぜ豊かなのか、理解できますが、
子供には、それが理解できません。
子供は、豊かであることが当然と考えるのです。
ここに不幸があるのです。
子供時代は、豊かで贅沢だったでしょうが、
それは、親の財産によって、豊かで贅沢な生活だったのです。
こうした子供が大人になると、どうなるか。
こうした子供でも大人になれば、
今度は、自分の財産によって生活をしていかなければなりません。
そうすると、子供時代に比べて、
生活が苦しい、あるいは貧乏になったと感じるのです。
このように、子供時代に、贅沢を覚えてしまうことは、
子供にとって不幸なことです。
最近は、リストラや給料カットで生活が苦しくなったため、
少子化が進行していると考える人もいるでしょう。
確かに、そのとおりかもしれない。
しかし、本質的な問題があると思います。
私の父親は、よく言います。
「昔は、日本が貧かったので、食べ物がなくて困ったものだ。
毎日、食べ物のことを心配していた。」
私の父親は、7人兄弟です。
7人が協力して、厳しい時代を生き抜いてきたのです。
この時代は、物質的には貧しかったでしょうが、
精神的には豊かだったのです。